経絡と気.
インドにヨガの勉強に行く人に、胃腸など消化器系の
トラブル対策として日本式正座の効果をアドバイスした
ことがあった。
膝下に経絡があり、三里、上巨虚(下廉)、篠口、
下巨虚(下廉)、 豊隆のツボがあり、これらへの刺激が
胃腸の消化機能を正常化、健全化につながるとモノの本に
あり、正座を推奨していた。
インドのヨギも消化不良、胃弱を訴える弟子に
バジュラアーサナを実行させることもあったとか。
さらっと書いてしまったが、経絡とは気と呼ばれる生命エネルギーが
流れる通り道のこと。
中国の思想では生物が生存する条件として、物質、食物などのエネルギー、
身体秩序の情報が欠かせないと考える。
この情報を流す情報網が経絡で、この経絡の気の流れを調整することで
身体を癒すという考え方だ。
たとえば自動車はガソリンだけでは走らない。スパークプラグが
正しいタイミングで点火することでガソリンエンジンは動き出す。
身体におけるスパークプラグを動かすものが気。
電話にも例えられ、通話は電気信号という情報と電話を
動かすエネルギーが必要。これら信号とエネルギーの役割が電気で、
これが気にあたる。この電気を伝える電線が経絡だ。
ちなみに電気も気の一種と中村天風先生もその著書の中で
言っていました。
さて、経絡は筋肉などの隙間を通っているが身体姿勢を変えると、 筋肉や臓器の
位置が変わるので隙間の大きさも変わってくる。
そうすると気の流れやすさが変わってくる。 このへんを踏まえて気功の形と
いうものができてくる。
ヨガのポーズ(アーサナ)もこれと同様。 さらに呼吸により脈動させ、
身体を振動させる感じ。だからポーズの最中では息と連動させることが大事。
いきなりヨガにとんでしまったが、インドにも気、経絡と同様の概念がある。
プラーナとナディだ。
参考
気功―その思想と実践 赤虹 (著), 廖 赤陽 (著)
密教ヨーガ―タントラヨーガの本質と秘法 本山 博(著)
運命を拓く 天風瞑想録 中村天風(著)